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WINERIES

【秋保を味わうVol.3】秋保の風土を映すワイン造り〜秋保ワイナリーを訪ねる

Miyuki Isobe5 分
目次
  1. 01風が育む、秋保バレーならではのブドウ畑
  2. 02品種の個性を引き出す醸造
  3. 0320種類以上が並ぶショップ
  4. 04建築士だからこそ実現できたワイナリー
  5. 05ワイン、食、人、地域をつなぐ秋保ワイナリー

秋保ワイナリーは、宮城県仙台市街から車で約30分。温泉地として知られる秋保温泉の一角に建っています。

2015年の開業以来、この地の風土を生かしたワイン造りを続ける同ワイナリー。その魅力を代表の毛利親房(もうりちかふさ)氏にインタビューしました。

CHAPTER 01

風が育む、秋保バレーならではのブドウ畑

2014年から苗を植え始め、現在はワイナリー周辺に約2ha、さらに新たに1haの畑を整備したとのこと。

まずは畑。畑に立つと、すぐに心地よい風を感じることができます。その理由は、秋保の地形にあります。南北を山に囲まれ、その中央を名取川が流れる谷状の地形のため、風は東西方向へまっすぐ吹き抜けるのです。
ブドウの垣根もその風向きに合わせて配置されており、この風通しの良さは大きな武器になっています。

さらに、高台に位置するため水はけも良く、健全なブドウ栽培を支えます。そして日当たりが良好。三拍子揃った畑なのです。

もう一つ、秋保ならではの特徴が土壌です。畑からは「秋保石」と呼ばれる凝灰岩が数多く現れます。火山灰が固まってできたこの石は比較的軽く、多孔質で、水はけにも優れている特徴があります。

毛利氏によれば、ワイナリーに訪問する多くの専門家たちから「ワインにミネラル感がある」と評価される理由の一つが、この秋保石ではないかといいます。

赤はメルローを中心に、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、タナ、サンジョヴェーゼ、ピノタージュなどを栽培。近年は温暖化を見据え、新たにマルベックとアルバリーニョの植栽も始めています。気候変動を見据えながら、未来の秋保ワインを育てています。

CHAPTER 02

品種の個性を引き出す醸造

醸造所では、「食とのマリアージュ」を何よりも大切にしているという毛利氏。そのため、醸造では品種ごとの個性を素直に引き出すことを重視しています。

設備は主にステンレスタンクを使用しています。また、若い担い手育成や新しい商品開発の試験醸造のためにと小容量タンクも数多く備えています。

また、気になったのは耐圧タンク。シャルマ方式によるスパークリングワインを新しい商品として検討しています。ピノ・グリーやゲヴュルツトラミネール、リースリング、シャルドネなどをブレンドした新シリーズを構想しており、「暑い季節にも楽しめるワイン」として今後の展開が期待されます。

CHAPTER 03

20種類以上が並ぶショップ

ショップには、約20種類ものワインが並びます。

自社畑のメルローや、ピノ・グリーとゲヴュルツトラミネールをブレンドしたフィールドブレンドシリーズをはじめ、契約農家のシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、甲州、デラウェア、さらにはシードルまでラインアップは幅広い。
(ちなみに、この自社畑の秋保メルロー2022は、筆者が前日のディナー時に飲み感動し、思わず値段の確認も忘れてレジへ向かった一本です)

人気No.1は、サクラアワードでゴールドを受賞したデラウェアのオレンジワイン。続いて、ミズナラの香りをまとわせたシャルドネ、そして「鮨専用ワイン」と名付けられた甲州ワインが人気を集めている。なんとこの鮨専用ワインのラベルは、「鮨」!なんともわかりやすく親切なワイン!

この鮨ワインは、酵母選びから設計された一本。「日本の食文化に寄り添うワインを造りたい」という毛利氏らしい発想が詰まっています。鮨の次は、なんの料理とのペアリング用のワインが発売されるのか、楽しみになります。

CHAPTER 04

建築士だからこそ実現できたワイナリー

秋保ワイナリーを訪れると、多くの人が建物の美しさに目を奪われるでしょう。

実はこの建物も、毛利氏自身が設計したものです。
本業は建築設計士。ワイン造りを始める以前から20年以上建築設計に携わってきた経験を生かし、自らワイナリーの設計を手掛けました。

ワイン造りは未経験だったため、全国各地のワイナリーを巡り、醸造家たちの声を聞きながら、作業効率、動線、メンテナンス性を徹底的に研究。その結果、「使いやすく、美しく、そしてコストを抑えたワイナリー」が完成しました。

開業当初は、新設ワイナリーを見学したいと多くの関係者が訪れ、建設費を聞いて驚かれることも少なくなかったといいます。

また、建物だけでなく、美しく広がるブドウ畑、手入れされた過ごしやすいテラス、キッチンカーなどトータルのセンスの良さも毛利氏ならではです。

CHAPTER 05

ワイン、食、人、地域をつなぐ秋保ワイナリー

秋保ワイナリーの魅力を伝えるにあたり、毛利氏自らが惚れ込んだ吉田シェフが腕を奮う、地元食材を生かした本格的な料理が楽しめるレストランの存在も特筆すべきでしょう。

ワインが生まれるその地域にて、料理とワインのペアリングを楽しめる。「テロワール」×「マリアージュ」の造語であり、毛利氏が提唱する「テロワージュ」の考え方をダイレクトに体感することができるのです。
テロワージュとは、生産者、料理人、宿、そして地域が一つにつながり、「最高のマリアージュは産地にある」という思想を形にした取り組みです。

ワイナリーを訪れたら、ぜひレストランにも足を運び、秋保という土地が育む食とワインを味わっていただくことをおすすめします。

テロワージュについては、こちらの記事をご覧ください!

日本ワイン.jp【秋保を味わうVol.2】最高のマリアージュは産地にある〜テロワージュ東北を知る🕒️2026-07-23かねてより、秋保ワイナリー代表の毛利親房(もうりちかふさ)氏が取り組む「テロワージュ」。テロワージュとは、テロワール(Terroir)とマリアージュ(Mariage)を組み合わせた毛利氏の造語です。その言葉は、人と土地、風景、文化までも含めた「産地そのものを味わう体験」を指すという。今回、その”テロワージュ”を実際に体験してきました。毛利氏と、同じく秋保の土地を大切に想う老舗旅館「篝火の湯 緑水亭」の高橋知子女将とともにテーブルを囲み、想いを伺いました。体験したコース料理は、緑水亭↔︎秋保ワイナリーでのコラボ企...

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日本ワイン.jp【秋保を味わうVol.1】アキウインクルーシブが叶える”秋保を五感で楽しむ旅”🕒️2026-07-22仙台市中心部から車で約30分。古くから「仙台の奥座敷」として親しまれてきた秋保温泉は、約1,500年の歴史を持つ名湯でです。市街地からほど近いにもかかわらず、谷を吹き抜ける風、豊かな森、名取川のせせらぎが残り、四季折々の自然が私たちを迎えてくれます。「仙台の市街地からたった30分なんですけれども、本当に別世界に来たような自然が楽しめる場所なんです。」そう語る女将の高橋知子氏が切り盛りされる老舗旅館「篝火の湯 緑水亭」は、高台から秋保の山並みを一望できる宿です。旅館の敷地へ一歩足を踏み入れるだけで、非日...

#アルバリーニョ#カベルネ・ソーヴィニヨン#ゲヴュルツトラミネール#ソーヴィニヨン・ブラン#リースリング#宮城県

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Miyuki Isobe

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